機動警察パトレイバー
〜パラダイスの確率〜



序章

PM 7:25
ガシャン……
レイバーキャリアからレイバーが二機降りる。
ショルダーアーマーに「1」、「2」の番号がマーキングしてあるそのレイバーは、
特車2課第1小隊のレイバー・レファーだ。 レファーは人間の「目」に当たる部分のカメラを動かし、敵の位置を確認する。
そして、第一小隊長のしのぶも肉眼でそれを確認したが、それは異形のレイバーだった。
普通のレイバーのような「二足歩行」ではなく、「四足歩行」で歩き、しかも、
足と足の間からもう一本足が出ているのだ。
それに、暗闇のなかで真っ赤に光る三つの目。
まるで怪物だ。 「何よあれ…レイバーなの?」
その「怪物」を見たしのぶがつぶやく。
レファーに乗った隊員や指揮車の隊員もその異形のレイバーを見て「何だあれ」と
次々につぶやいた。
その次の瞬間、相手のレイバーがレファーに突進してきた。
指揮車の隊員が「止まれ」と叫ぶまもなく、レイバーは指揮車に激突し、指揮車は
吹き飛んだ。
吹き飛んだ指揮車からは乗っていた隊員が放り出され、その場に倒れ込み、意識を
失っていた。
レイバーはその隊員を見ると隊員の方向に突進していったが、それを二機のレファー
が止めた。
そして、1号機が殴る。
2号機はスタンスティックをカメラ部に突き刺そうとするが、硬い装甲の足で防がれ
てしまった。
更に、1号機はリボルバーカノンを抜くも、それを持っていた右腕をレイバーの攻撃
で突き飛ばされてしまった。
2号機もリボルバーカノンを抜く前に両腕を破壊され、頭部も吹っ飛んだ。
レイバーは2号機の足をもぎ取ろうとしてつかんでいるが、そこに1号機が来た。
1号機は2号機が落としていたスタンスティックを左手でつかんで突進していったが、
レイバーが1号機の頭部と左腕を吹っ飛ばし、更に足をつかんで投げ飛ばした。
しかも、コクピットの装甲ははずれ、逃げようとした隊員もレファーごとレイバー
に投げ飛ばされた。
そして、2号機は両足をもぎ取られ、レイバーは逃走した。
「そ…そんな…」
第1小隊の、完全な敗北だった。



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